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2009.11.19 Thu
亡くなった父の形見の熊よけの鐘。ずいぶんと年季が入ったものですが、きれいな音を奏でます。鐘についていた紐はさすがに古くなってしまったので新しい紐に取り替えましたが、この鐘の音は何十年も変わらず同じ音を出してくれます。
父は仕事が休みの時はたいてい釣りに行く人で、当時小学生だった私はよく一緒について行きました。いつ熊が出てもおかしくはない山奥の渓流ですから、子供ながらにすぐ側で物音が聞こえてきたらビクビクしていたのを覚えています。
父のつり道具入れにしているリュックサックにこの鐘がぶら下がっていて、この音を聴きながら、父に置いて行かれまいと必死に後ろをついていったのでした。
渓流を下りながら私も一緒に釣りをしているのですが、時間が長くなると釣りに飽きてしまい、少しの間に別の遊びをしているうちに夢中になってしまい、気がついたら父の姿が見えなくなっていることがしばしばありました。遠くで鳴る鐘の音を頼りに、必死で父を追いかけていた自分の姿を思い出します。
今では山の散策路に入る時には、私の小学生の息子が「俺がつけてもいい?」と聞いてきます(笑)
私は、「いいよ。でもお父さんを置いていかないでね。」と返事をするのです。
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